もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「…はは、そっかぁ」
ハヅキがヘラヘラしたまま言う。
「ま、俺には1ミリも関係ないけどね?」
そして京星くんに背を向けると、教室のドアに向かって歩き出した。
…え、今ので話終了?なんの話か全然わかんなかったんだけど。ていうか、
「ハヅキ、もう授業始まるよ!」
「サボりー」
「はぁ?」
「俺早見さんと違って頭良いからさ?」
余裕そうな笑顔のハヅキに、何も言い返せないのが悔しい。
「あ、そーだ。今日も放課後、選択教室集合で」
それだけ言い残して、学年ぶっちぎりトップは、堂々とした足取りで教室を出て行った。