もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「紗英」
京星くんが前を見つめたまま言う。
「なんかあったら俺に言えよ」
「…う、うん。ありがとう」
優しいな。京星くん。
ほわほわするけど、ドキドキする。なんだろこの気持ち。
じっと見つめていると、ふっと京星くんが振り向いた。
それまでちょっとだけ険しい顔をしてたのに、私と目が合うとふわりと笑ってくれる。
これは…初恋マジック?
…ううん。きっと、それだけじゃない。
落ちていく、予感がした。