もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
階段の上から呼ばれた声に、ビクッと肩が揺れた。
「…なんでさぁちゃんが怯えてんの」
「だ、だって…!」
なんかさっきのハヅキ、すっごい怖かったんだもん…!
ゆっくりした足取りで階段を下りてくるハヅキ。
「つーか俺がさぁちゃんに呼び出されたのもココだったよね?なんなのここ、この学校の呼び出しスポットなの?」
あと数段、というところで、ハヅキの体がグラッと傾いた。
え!?
「…っ、大丈夫!?」
「あー…背中いてー」
咄嗟に支えたけど、いくら華奢とはいっても男子。
支えきれない重みに、ズルズルと二人で廊下に座り込む。