もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
思わず目を見開いて固まる私にフッと余裕そうな笑みを残して、ハヅキが離れる。
ガラリとハヅキが扉を開ける音も、教室の喧騒に紛れて掻き消された。
……はぁぁぁー。
大きく息を、吐き出す。
ほんと嫌んなる。
こないだハヅキに、階段から落ちたところを助けられた時から。
『守ってあげる』
そう言ったときのハヅキの熱っぽい瞳とキスが頭から離れなくて。
…もしかして私って
かなりチョロい!?