もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
いやいや思い出して。ドキッとしてる場合じゃない。よーく思い出して!
私は冷静に自分に言い聞かせる。
相手はあのハヅキだよ。
そりゃ助けてくれたのは物凄く感謝してるけど、教室に閉じ込めたり顔に噛みついたり無理やり襲おうとしたこともあるハヅキだよ。
悪魔!
アクマ!
悪魔なんだから!騙されちゃダメ!!
「…い、おい紗英」
「ダメ!」
「は?」
振り向くと怪訝な顔した京星くん。
「あ、ごめん…今のは独り言で」
「…いいけど。書き直さなくていいの?名前」