もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】





京星くんには悪いけど、机に力なく倒れ込んでいるのはちょっと可愛かった。




「…なに笑ってんだよ」




あ、やばい。無意識のうちに笑ってた?




腕の中にうずめていた顔をくるりと横に向けて、京星くんが軽く私を睨む。




「…ごめん。なんか可愛いなって」



「可愛い…?」





体を起こして、不可解そうに首を捻る京星くん。




「…嬉しくねーなソレ」



「え?」




「あっ時間だ」






突然顔を輝かせた京星くんが立ち上がった。





時計を見ると午後4時半。




学園祭準備期間になると、うちの学校は試合が近い部を除き放課後一時間は学園祭の準備をしなくてはいけない。


一時間経てば部活解禁だ。





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