もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
今日はバレー部と女バスは休みなのか、男子バスケ部が体育館を占領している。
だからこの壇上に詰め掛けた大勢の女子たちは、もしかしなくても、全員男バスの応援なんだろうけど…
「「「タクミ先輩ファイト~ッ!!!」」」
熱量がすごすぎる…!!
私は目立たないようにこっそりと、隅っこに体育座りした。
一番人気はタクミ先輩。
喋ったことはないけど、有名人だから私も顔と名前くらいは知っている。
イケメン、しかもバスケ部のキャプテンかつエースで、その腕前は大学からも推薦入学の話がくるほど。
でも。
シュート練習で京星くんがシュートを決めた瞬間、わっと歓声があがった。
「きょうせ~っ、ないっしゅー!♡」
飛び交う甘い歓声。
京星くんも…モテている!!