もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「…そんなにハヅキと一緒にいたっけ?」
「いたよ。ガキながら、なんか妬けた。お前俺のこと好きなんじゃないのかよって。今思うとあれって、独占欲?」
京星くんが私の手を取る。
ギュッと手を包まれた温度に、心臓が鳴った。
「なー紗英。覚えてる?俺にプロポーズしたこと」
…え。
『わたし、大きくなったらきょーせーくんのお嫁さんになるー!』
まさか京星くんも
「覚えてたの!?」
「…そりゃーな」
「…まじか…」
は、恥ずかしい。
うつむいた私に、京星くんのちょっと緊張した声。
「あの約束って。まだ有効?」