もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「ね?だからアッチ行こ?」
「は、はい…」
ハヅキに促されるまま立ち上がり、席を移動する女子。
こっ、こんな堂々とお客さん奪う!?
京星くんもスプーンを持ったまま茫然としていた。
こんな振る舞い、みんな怒るよ!と思ってたけど。
近くで接客していた金髪メイド・近藤は楽しそうだ。
「いや~!このドロドロ感!歌舞伎町って感じするわ~」
いやここ歌舞伎町じゃないから!
高校の学園祭だから!
「京星くん…大丈夫?」
オレンジジュースを運ぶふりして、京星くんに話しかけた。