もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
京星くん、ご指名ゲット。
なかばハヅキから奪い取るような形で。
「はは、きったねー」
ハヅキが笑顔で言う。
「どっちが」
京星くんは素っ気なくそう言い放つと、女子をエスコートし席に向かう。
私の横を通り抜けるとき、私だけに聞こえる小さな声で言った。
「言っとくけどやむを得なく、だから」
「う、うん…」
勝負のためにやむを得なく、ということだろう。
やっぱりスポーツマンなだけあって、京星くんも負けず嫌いなんだなぁ。