もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「な、何すっ…」
「黙って」
私の上に覆いかぶさるようにベッドに乗り上げてきたハヅキが、ほどいたリボンで私の両手首を頭の上で拘束した。
「なっ…!」
あまりの素早さに抵抗できなかった…!
「あははー。隙だらけすぎて笑えるね」
棒読みでそう言ったハヅキが、私を表情なく見下ろす。
「な、何する気…!?」
「だからキョーイク」
「っ、ベッドで二人なんて怪しまれるよ!?」
「べつに、友達を看病してあげることなんて、よくあることでしょ。女の子同士なんだし?」
ハヅキがふ、と口角をゆがませて、茶髪ボブのウィッグを乱暴に脱ぐと、床に投げ捨てた。
「俺の言うことを聞かないとどうなるのか分からせてあげるよ」