もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】




ハヅキが横目で私を見る。



気怠そうに細められた瞳。



保健室の一人分のベッドに二人で寝転がってる。



当然人数オーバー。




必要以上に近い距離で視線が絡んだ。





「…っ、誰の、せいなの」




なぜかちょっと、片言みたいになった。




ハヅキは意地悪く顔を歪める。




「さぁ?誰でしょー?」



「なにそれ…」



「俺さ、」





ハヅキが私から視線を逸らして、天井を見る。




天井…というか、ぼんやりと、どこか遠くを見ているような。





「すっごい昔…決めた。

もう絶対“にばんめ”にはならない。


にばんめ、とかいらねー。

いちばん、じゃないと意味はない」




< 315 / 537 >

この作品をシェア

pagetop