もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「な、泣いて…?」
「そ。泣いて許してくださいって懇願すれば、許してあげるよ」
泣いて懇願…
そんなこと言われても、女優じゃあるまいし急に涙なんて出てこない。
「はい時間切れー」
「えぇっ!?」
ハヅキが与えてくれた時間とやらは、5秒にも満たなかった。
「ちょ、ちょっと待ってよ。ほんとに思ってるんだよ、悪かったって。だから…」
「ごめんで済んだらケーサツいらない」
ね?とハヅキが同意を求めるように笑う。
「そんな…」
「ま、いーや。わざわざ泣いてくれなくても。さぁちゃんは俺が泣かすし」
泣かすって…