もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「あーーー!笑った!!!
もう、あんなに笑わせないでよハヅキぃ、おかげでお腹痛いじゃん!!」
「……知るか。というか、どうせこういうのが見たかったんだろ」
このみとは長い付き合いだけど、こいつは昔から人の恋愛を面白がる悪いクセがある。
このみはわざとらしく肩を竦めてみせた。
「とんでもない!私は大切な幼なじみの片想いに協力したくて、今日という日を企画したんだよ?」
「嘘つけ。8割は面白がりたかっただけだろ」
んで、残りの2割はさっきのチュロス食べたかっただけだろ。
「はーーー、ひっどいなぁハヅキ…じゃぁはっきり言わせてもらうけどさぁ」
このみは一瞬、眉を寄せて神妙な顔つきになった、と思ったら
「ハヅキ…ぶくくっ…不器用すぎて、まじ笑える…!」
…こいつと幼なじみとして生まれた俺の人生を呪う。