もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
すぐ隣でこのみちゃんが息をのんだ気配と、「うわっチューしてる…!」誰かのそんな声が聞こえた。
チュ…
チュー!?!?
「やっ…!!!」
力の限りハヅキを突き飛ばす。
少しだけよろけたハヅキが、口元を拭いながらふっと笑みを浮かべた。
なんなの
なんでそんな余裕そうな笑顔なの?
こっ、こんな…
「こんな所で何で…!」
「別にハジメテじゃないんだしいいじゃん?」
ニヤニヤしながら近づいてくるハヅキ。
「えええっそうなの!?」とこのみちゃんだけ異様に盛り上がっている。
「っふっざけんな」
京星くんが私を背中で庇うようにして立ち、ハヅキの胸倉をつかんだ。