もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「ってめ…!」
「京星くんごめん、ちょっとどいて?」
「…え?」
私の言葉に振り上げた腕を止めて、京星くんが振り向いた。
怪訝そうな京星くんを少し押して、私が前に出る。
私は右手でグーを作ると、
「ハヅキ…」
「ん?」
コテッと首をかしげるハヅキ。
そんなハヅキの脳天目がけて
「天誅!!」
私はグーの拳を、思いっきり振り下ろした。