もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】





ヘラヘラしているハヅキは、ムカつくと言いながらも心底どうでもよさそうで、テキトーで、でも



「…こっち来なよ?」



グイッと私を引っ張る手つきは乱暴で、熱っぽかった。




というか…




「なんかハヅキ…熱くない?すごい汗かいてるし…」




ハヅキの頬を、ツ、と汗が流れていた。




ハヅキが口元をわずかにひきつらせる。





「…誰のせいだと思ってんの?」



「え?」



「突然どっか走っていっちゃうんだもんなー。ガキかよ?」




ハヅキがその長い足を組む。



もしかして、





「…私のこと…探してくれてたの?」



「…べつに。俺だけじゃないし。このみも…キョーセーくんだって探してるんじゃない?今頃、必死になって」




< 381 / 537 >

この作品をシェア

pagetop