もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「危ないでしょ!?何考えて…」
「ハヅキ」
京星くんが私の言葉を遮るようにして、立ち上がった。
「どーせぶつけないつもりだったんだろうけど。危ないことすんじゃねーよ。もし万が一、紗英に当たったらどーすんの」
「…おっしゃるとーり」
薄く笑うハヅキ。
「いつもキョーセーくんの言うことは正しいよね…だからぶっ潰したくなるんだよ」
「は?」
「あのさ」
ハヅキが足元のボールを拾い上げて、クルクルッ、と器用に指で回した。
「俺と勝負しない?」