もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「勝負?」
京星くんが眉をひそめる。
「そ。1on1。先生が来るまででいーよ」
「…おまえ」
「何?負けるのがこわい?」
なんてハヅキは不敵に笑ってるけど。
京星くんはバスケ部なんだよ?
「ハヅキ、あんた失礼だよ。バスケ部の京星くんに向かって…」
負けるのがこわい?とか。
でも、ハヅキはチラッと私を一瞥すると、バカにしたように口角をあげた。
「ダイジョーブ。勝てない勝負はしない主義だから。言ったじゃん?やるからには勝つよ」
ハヅキが京星くんに一歩近づいて、対峙する。
「キョーセーくんの得意分野でしょ。文句ないよね?」
「……わかったよ」
京星くんがハヅキをジロリと睨んだ。
「どっからその自信がくるのか知らねぇけど、ぶっ潰せるもんなら潰してみろよ」
「…相変わらず、かっこいいねー」
ヘラッとハヅキが笑った。
「潰し甲斐があるなー」