もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】





「勝負?」



京星くんが眉をひそめる。




「そ。1on1。先生が来るまででいーよ」



「…おまえ」



「何?負けるのがこわい?」





なんてハヅキは不敵に笑ってるけど。




京星くんはバスケ部なんだよ?




「ハヅキ、あんた失礼だよ。バスケ部の京星くんに向かって…」




負けるのがこわい?とか。



でも、ハヅキはチラッと私を一瞥すると、バカにしたように口角をあげた。





「ダイジョーブ。勝てない勝負はしない主義だから。言ったじゃん?やるからには勝つよ」



ハヅキが京星くんに一歩近づいて、対峙する。





「キョーセーくんの得意分野でしょ。文句ないよね?」




「……わかったよ」





京星くんがハヅキをジロリと睨んだ。





「どっからその自信がくるのか知らねぇけど、ぶっ潰せるもんなら潰してみろよ」



「…相変わらず、かっこいいねー」




ヘラッとハヅキが笑った。




「潰し甲斐があるなー」





< 398 / 537 >

この作品をシェア

pagetop