もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
あまりに鮮やかなシュートに「わっ…!」とみんな息をのむ。
やっぱり、さすが京星くん。
一回部活を見に行ったときも、すごかったもんなぁ。
きっとあっという間に京星くんが5点先取して終わるはず、そう思ってたけど
「…あーあ」
再びハヅキを抜いた京星くんがシュートしようと構えた一瞬で、ハヅキが鋭いカットでボールを取り返した。
「ごめんね、とっちゃった?」
涼しい顔して微笑むハヅキ。
無表情でそれを見つめる京星くん。
そして次、ハヅキのターン
いとも簡単そうにシュートを決めたハヅキに
「きゃ~っ!!!」
女子の歓声が響き渡る。
高い声が頭に響いてグワングワンする。
私は一瞬よろけそうになったけど、足元に力を入れてなんとか踏みとどまった。