もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「…キョーセーくん?なに、サボり?」
一瞬、驚いたのを悟られないように、なるべくいつも通りの声、笑顔を作った。
「まーな。ダルいし」
対して、悔しいくらいいつも通りのこいつ。
和原京星は授業中もいつも寝てるし、なんとなくいつも覇気がなくて、ダルそうだ。
…バスケしてる時だけは、どーやら違うみたいだけど。
「…へー。あ、さっきは急に勝負放り出してごめんね?」
「…べつに。つーかお前何者?」
俺を横目で見る和原京星。いつも仏頂面で、こいつが何を考えてんのか、本当にわかりにくい。
「バスケ経験者?」
「いや全然?俺器用だから、基本なんでもできちゃうんだよねー」
それはホント。
昔っから人並み以上に色んなことをこなせるタイプだった。