もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「…へー」
俺から視線を逸らした和原京星。それ、と軽く顎でしめしたのは、さぁちゃんの机の上に置かれた、さぁちゃんのカバン。
「まとめといた。持ってくんだろ?」
…うわー。こいつのこういうトコ、まじで嫌い。
「…キョーセーくんが持ってく?」
絶対にさせないけど、と思いながらからかうようにそう言ってやったら、わずかに眉をひそめられた。
「いーよ、今回は。
さすがに具合悪いアイツには何もしないだろ、お前も」
「…どーかなー」
と言いつつさっさとカバンを奪う。