もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「…前も言わなかった?別にさぁちゃんのことなんて好きでもなんでもないけど?」
なんでお前なんかに俺の気持ち、わざわざバラさなきゃいけないの?
笑顔を向けると、和原京星はいつもの仏頂面を崩して、チッと舌打ちをした。
…いつも無表情で、なにを考えているのかよくわかんない奴だけど。
さぁちゃんに対しての感情だけはわかりやすい。
かわいい、とか、好き、とか平気で言うし、態度で表す。
『京星くんっ!』
さぁちゃんも、キョーセーくんにはよく笑う。
…あの頃もそうだった。
…やっぱり俺はこいつが大っ嫌いだ。