もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「…京…星くん」
「俺のこと、どうしても。
そういう風には見れない?」
…京星くんは。
優しくてかっこよくて、私が恋してた、あの頃のまま。でも…
「……ごめんなさい。やっぱり今は…京星くんは、友達だから…」
「…わかった」
は、とわずかに息を吐きだした京星くん。
「ていうか、わかってた。俺さ。たぶん、保育園の頃も好きだったよ、紗英のこと」
「…え…えぇ!?!?」
「驚きすぎじゃね?」
「だ、だってっ…“妹”みたいなもん、って…」
「それもウソじゃねーよ」
私に背を向けて、京星くんが手すりに体を預けて。グラウンドを眺めたまま。
「なー紗英。
お前、ハヅキのこと好き?」