もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
そしてハヅキと一言も交わさないまま、今日も放課後になった。
「じゃー紗英、また明日な」
「うん!京星くん最近部活行くの早いね!」
「おー、大会ちけぇし」
軽い足取りで教室を出ていく京星くん。
カバンに課題やら何やらを詰め込んでいると、ガタッと隣のハヅキが立ち上がった。
その音に顔をあげた私と、ハヅキの目が合う。
「…じゃーね、早見さん?」
ハヅキはヘラッと笑うと、それだけ言って歩いていってしまった。
…え?これだけ?