もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル：一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】

「…早見さん？」



少し驚いたようにハヅキが振り向いた。




“早見さん”




いや別に、さぁちゃんって呼ばれたいとか、そんなんじゃ全然ないけど。





「あ、あのさぁ、ハヅキ」



「ん？」




小首をかしげるハヅキ。





「…なんか最近おかしくない？」



「おかしい？何が？」



「…なんで話しかけてこないの？」




…って、


これじゃまるで私が話しかけてほしいみたいじゃん！？




言ってから、焦りだした私に気づいているのか、いないのか。ハヅキがわずかに目を細めた。




「…ふーん？」




そして私にグイッと顔を近づけると





「寂しいんだ？」




からかうようにそう言った。