もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】




「S高に、転校した後まで気にかけてくれる先生がいて。戻った方がいいんじゃない?」



「…は?」



「だってうちより格上じゃん、S高。なんでわざわざ転校してきたの?こんな所にいる意味なくない?」



「…早見さん?」



「あーそっか、私に復讐しに来たんだっけ?わざわざ。だったらもういいでしょ?」




ハヅキに近づく。



目の前に立つと、ハヅキの顔に笑みはもうなかった。





「あの頃のことは…ほんとごめん。反省してる。ほんとに悪いと思ってるから。だから…もうこれで復讐完了、でしょ?」





無表情で私を見ていたハヅキの目に一瞬、熱が宿った。





グッ、と強い力で腕をつかまれる。






「…はは、本気それ?…そんなんで済まされるわけがないんだけど」



「ちょっ…!?痛!」





強くハヅキに腕を引っ張られる。


強く握られすぎて痛い。





でもハヅキは私の訴えになんて微塵も耳を貸すことなく、早足で私をどこかに連れていく。





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