もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「悩んでる?」
自分の席で、はぁ…とため息をついた私に、京星くんが話しかけてきた。
京星くんと前と変わらない関係でいられるのは、京星くんが前と全然変わらない態度で私に接してくれるからだ。
「……ううん、悩んでる、というか」
「ハヅキのことだろ?」
ポーカーフェイスでズバッと核心をついてくる京星くん。
「最近避けてるもんな、紗英のこと」
「えっ…やっぱりそう思う!?」
「おー。あいつ、ほんと分かりやすいよな」
はっ、と笑う京星くんはなんだか楽しそうだった。