もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「もういい!こうなったら!王様ゲームやるぞみんなぁぁあ!」
紅ショウガを彩心に口に放り込まれていた近藤が、突然ヤケになったように立ち上がって言った。
「…は?」
彩心が冷めた目を近藤に向ける。
「い、いいだろ別に!俺だってな!少しは青春っぽいことしたいんだよ!俺だって…!」
近藤がうろたえながら、準備してきたらしいクジをカバンの中から取り出した。
ていうか王様ゲームって青春っぽいことなのか…?
でもクラスのみんなは意外とノリノリらしく近藤の手作りクジを次から次に引いていく。