もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
えぇっハグ!?意外と命令がハードなんだけど…!
自分が当たらなかったことにホッとしつつ、このゲームの先行きに不安を覚えた。
ていうかこのノリ、なんかほんとに合コンじゃん!!
「おいおいおい誰だ!?5番と12番名乗り出ろー!」
「5番俺だけど」
近藤の声に、ハヅキがにこやかに言った。
12番は、佐季ちゃんっていう家庭部の女子。
顔を赤らめる佐季ちゃんを、ハヅキが引き寄せて軽くハグをする。
羨ましい~~!!!という女子の絶叫と、男子の囃し立てる声がもんじゃ焼き屋さんにこだました。
……佐季ちゃんは今にも倒れそうなくらい顔が赤いけど、ハヅキもまんざらでもない顔してる。
…私のことは顔も見たくないくせに…
…あれ。なんか私、こないだ言われたこと、…けっこう根に持ってる?