もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
――そんな。
固まる私の肩に京星くんの腕がまわって、グイッと引き寄せられる。
すぐそばに、京星くんの顔。
「…紗英」
京星くんが私にだけに聞こえる声で、囁いた。
「……ごめん」
なんの、ごめん…?
そう聞き返す間もなく、京星くんの唇がゆっくりと近づいてくる。
…え、そんな。ちょっ、待っ
ほんとに、キスしちゃう…!
思わずグッと目を閉じたときだった。
「はーい、そこまで」