もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「いや、でも早見の隣にはもう近藤がいるし…」
困った顔をする担任。
「先生!問題ありません!」
私は勢いよく挙手した。
「近藤くんは違う席に移動するそうです!」
「はぁ!?」
素っ頓狂な声を出す近藤。
「いや、お前な…」
担任がまだ何か言いかけているのに、それに構わずこちらに向かって歩いてくるイケメン転校生。
イケメン転校生は近藤の前でピタリと足を止めると
「君の願い事、なんでも一つ聞く。だからそこ譲ってくれる?」
ニッコリと笑ってそう言った。