もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「――先生。早見さん、体調悪いっぽいんで保健室連れてっていいすか?」
…え。
突然京星くんがそんなことを言い出して、私の腕をとった。半ば強引に、椅子から立たされる。
マキ先生が心配そうに眉をひそめた。
「いいけど、大丈夫?先生連れてこうか?」
「ダイジョブでーす。俺が責任持ってつれてくんで」
そんな棒読み口調で教室から連れ出される。
廊下を少し歩いて、角を曲がって、人気のないところに着くと、パッと私の腕を離して振り向いた。
「き、京星くん?私別に体調悪くないけ…」
「行けよ」