もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
世界でいちばん、だいすきな君へ
このみちゃんに連れられるまま電車に乗って、あっという間にハヅキの家の前に着いた。
閑静な住宅街にある、洋風の大きな一軒家。
ここが、ハヅキんち…。
「じゃー後はがんばって!
あっ!後で報告よろしくね~!!」
私ガッコ戻るからー!
このみちゃんはそう言って、あっという間に行ってしまった。
ハヅキの家の前に、一人取り残される。
…というかたしかハヅキ、家庭の事情で、もう学校に来られなくなったんだよね…?
何も考えずここまで来ちゃったけど、実はすっごく迷惑なんじゃ…?や、やっぱり出直してきた方が…いやでも、せっかくこのみちゃんがここまで連れて来てくれたわけだし…!
悶々と悩んでいると、音もなく家の扉が開いた。