もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「…っん」
ハヅキの唇は毒みたいに甘い。
全身をまわって、麻痺させて、虜にさせて、
…何も考えられなくなる、毒。
思わず吐息を漏らした私に、ハヅキが動きを止めて
「……最悪だ」
そう呟いて、私の上から退いた。
「…え、どうしたの?」
「ほんっとばかだね?さぁちゃん?」
あ、いつものハヅキの口調だ。
「今。俺の部屋。親はいない。ベッドの上で。
…無防備すぎて殺したくなる」