もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
ククッと喉の奥で笑うハヅキ。
「っ、昔のハヅキはもっと、もっともっともっと、可愛かったのに…!」
「こうしたのはお前だろ」
ハヅキが低い声で言って、また私の頬に口を寄せた。そして
「っぃた、」
ピリッとした痛み。
な、なに今の、もしかして、噛まれた…!?
痛みにまた涙が滲む。
ハヅキが目を細めた。
「ずっとこうするのが夢だった。ずっと思ってた、さぁちゃんを泣かせたいって…」
だから
「もっと泣けよ…?」
耳元で囁かれた声にゾクッとした。
な、なんなのこいつ…!?