もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「な、な、な…」
あまりのことに言葉がうまく出てこない私。
「ハヅキ!嘘でしょ!?」
そんな私のかわりに、さっき血管を切らせた女子――郁海ちゃんがハヅキに詰め寄ってくれた。
「何で早見さんなの!?
こう言っちゃなんだけど、はっきり言って顔も普通頭も普通スタイル普通、ハヅキと釣り合うところなんて1ミリもないよ!?ただの凡人じゃん!」
うっ!知ってたことだけど改めて言われるとけっこう傷つく…!
「そうだねぇ、たしかにボンジンだけど」
ダメージを受ける私の脳天に、ハヅキがチュ、と口づけた。
……な。な!?
「ショーガナイよー。なんか早見さん、俺のことダイスキらしくて。
今すぐ付き合ってくれないと死ぬ!とか言うからさー」
はい!?
棒読み口調でそんなことを言って、ニヤニヤするハヅキの横顔を信じられない思いで見つめる。
こ…この人は
イッタイナニイッテルノ…!?