もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「と、いうわけだから!ほら早く!去れ近藤!」
「…早見、お前ぜってぇ覚えとけよ」
近藤は「あーこの席気に入ってたのに…窓際いちばん後ろ…」とボヤきながらどこかに消えた。
晴れて、イケメン転校生が私の隣に座る!
「よろしくね。早見さん」
「う、うん。よろしく…!」
あぁなんと神々しい笑顔…!
見惚れる私。
人生にこんな幸運ってほんとにあるんだ。
だけど、このとき私はまだ、知らなかった。
私は決して少女マンガの主人公なんかじゃないってこと。