もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「お、おもしろそうだからって…。私みたいな気の強いオンナむりって言ってたじゃん!」
「今でも無理だよ勘違いすんな」
「っ、」
ハヅキは時々こういう乱暴な口調になる。
「じゃぁ何でっ…」
「だって嫌いなんでしょ?さぁちゃん。俺のこと」
「それが何…」
「だから無理矢理、俺の女にすんのも悪くないかなって」
「は…!?」
つまり、嫌いな男の“彼女”にすることで私に精神的苦痛を与えようって、そういうこと?
「バカじゃないの…!?」
「バカだよとっくに」
ハヅキが目を細めて私を見下ろした。
「俺さ、さぁちゃんの泣き顔が一番すきだけど、怒った顔もけっこうすき」
「は!?」
「その顔見れるならなんだってするよ」
ハヅキが一歩、踏み出した。
「どう?とりあえず俺と、コイビトっぽいこと、してみる?」