もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
イケメン転校生とたまご焼き
「…でね、もう、ほんっとにかっこよくて!右から見ても左から見てもナナメ45度から見ても完璧でさ…!」
「えー、マジか。そーいやうちのクラスの女子も騒いでたわ」
昼休み。
私は選択教室で彼氏の戸田渓渡と昼ごはんを食べていた。
私はお母さんの作ってくれたお弁当。
渓渡は購買で買ったロコモコ丼。
「あれは騒ぐよ!ほんと、芸能人なみのカッコよさだもん…!」
「ふーん。俺よりも?」
「え?」
どこか面白くなさそうに、ロコモコ丼をつついている渓渡。
もしやこれは、拗ねてる…!?
「そりゃぁー渓渡が一番に決まってるじゃん?」
「ほんとかよー」
「ほんとだって!」
「そ?ならいいけど」
笑顔になる渓渡。
あのイケメン転校生は、なんか世間とは別次元のかっこよさだったけど、渓渡だって十分かっこいい。
その上サッカー部で1年ながらにエースだから、女子にすっごいモテるし。