もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「さぁちゃんが覚えてなくても俺は覚えてるよ」
ハヅキが綺麗に笑う。
「俺はさぁちゃんにされたこともしてもらったことも、全部覚えてる」
「…へぇー」
そりゃぁその恨みのあまり私を追いかけて転校してくるぐらいだもんね…
一体どんだけ恨まれてんだろ、私。
「ねー。さぁちゃんて料理苦手なの?」
なぜバレた。
「…だったら何」
「ふーん?」
頬杖をついたハヅキは笑みを深めた。
「食べてみたいなぁ、さぁちゃんが苦労して作ったチョコ」
「だからあげないってば…!」