もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
呆気にとられる私を前に、ハヅキがラッピングの袋をしばっていたリボンを解き始める。
「……ちょっ…待っ」
思わずとめようとした、瞬間。
ハヅキが生チョコ、という名の地獄チョコを口にいれた。
おわっ…た…!
逃げ帰ろうと思っていた計画も忘れて、私はハヅキの反応を窺う。
だけどハヅキは、「くそまじぃ!」とキレることも吐き出すこともなく(私は吐き出した)
「…ん、おいしいね」
とろけるような顔で笑った。