もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「何言ってんの!?今の話聞いてた!?」
「だって、保育園時代に若干いじめられたからってわざわざ転校までしてくる?頭おかしいでしょー」
「だから頭おかしいんだって!」
「まぁ好きだとしても、そこまでするの頭おかしいけどねーははは」
ははは、じゃないっ!
完全に他人事だ、麟。
漏れそうになるため息を押し殺すようにチョコレートラテを飲む。
うん、おいしい。やっぱりチョコは甘いのに限る。
「まぁまぁそんなに落ち込まないでさ」
黙ってチョコレートラテを飲む私に、麟がフォローするように言った。
「そうだ!じゃぁ合コンしない?」
「…合コン!?」
「そ!中学の時のさー、小泉公介っていたじゃん?あいつと最近また連絡取ってんだけどさー、今度お互いの彼氏彼女いない友達集めて遊ぼって話になってて!
ちょうど人集めたかったんだよねー!紗英来てよ!」
「行きます」
人数合わせだろうが何だろうが何でもいい。
私に今必要なのは出会い。
ハヅキの息のかかっていない純粋な出会い。
持つべきものはやっぱり友達…!