ホームズの子孫には敵わない
拳銃を持ったホームズさんとワトソン先生が飛び込んでくる。やっと来てくれた!二人の姿を見るだけでモリアーティが近くにいると言うのに、安心する。

「やっと来てくれましたか……」

モリアーティはそう言い、ホームズさんを見つめる。ホームズさんは口を開いた。

「僕の先祖は、あなたの先祖に殺されそうになった。だからこそ、モリアーティという家系に興味を持った。和香をワトソンのそばに置いたのも、お前から守るためだ。……でも、今回の事件でお前と関わってみて思った。これほどつまらない事件はないと」

「……どういうことです?」

ホームズさんの言葉に、モリアーティが眉をひそめる。どういうことだろうと私とワトソン先生はホームズさんの言葉を待った。

「お前に優秀な部下はいたようだが、どうやらお前自身は何もできないようだな。和香に僕がプレゼントした時計を壊したのは正解だ。それには、GPSがつけられている。でも、ワトソンの渡したネックレスも破壊するべきだったな」
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