ホームズの子孫には敵わない
二人からのお願い
ホームズさんはすぐにレストレード警部たちを呼んでくれて、モリアーティたちは逮捕された。

私は、手の拘束を解いてもらって二人にお礼を言う。

「ホームズさん、ワトソン先生、助けてくれて本当にありがとうございます!!」

ホッとして、ポロポロとまた泣き出してしまった私を、二人は優しく抱きしめてくれた。温かくて、心がゆっくり落ち着いてくる。

「私、お礼においしいご飯を作りますね!」

豪華な料理をたくさん作ろう。難しい料理だって、今なら作れる気がした。パエリアやブルスケッタ、お寿司などの和食もいいかもしれない。

張り切る私に、ホームズさんとワトソン先生は顔を赤くして互いに顔を見合わせる。そして、何かを決心したように頷いた。ん?何だろう?

「和香、僕から問題を出していいか?」

ホームズさんに訊かれ、私は「え、はい……」と頷く。ホームズさんから問題?何だろう?

「実は、今回君に渡したプレゼント二つには深い意味が込められているんだ」
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