キミ観察日記
二階を探検してきていいと言われた紅花が、与一と階段をあがっていく。
一階のキッチンや風呂を覗いたときにも感じたことだが、ここは、三人で泊まるには十分すぎるスペースが確保されていた。
団体グループの合宿でもできそうなほどに。
いくら都会から離れた孤島で電波が届かないといっても観光地とされているほどの場所であるなら、コテージとして誰かに貸すなどしてバカにならない維持費をおさえられるだろうに。
これだけの土地と建設物を【ときどき息抜きにくる別荘】として所持している。
あまりにも贅沢すぎる話だが、潔癖男らしい。
「人の気配を感じずに住めるのは最高だな」
これでコンビニまで徒歩圏内かつ、この家の中でインターネットさえ繋がるなら、暫く住みたい環境かもしれないなと与一は考えた。
「よる、ここでねるの?」
ベッドをみて少女が与一に尋ねる。
「多分な」
最奥の部屋のドアノブに手をかけた与一は、あることに気づく。
「どうしたの?」
「鍵がかかっている」
そこだけが、鍵穴つきの扉だったのだ。
「なんで?」
「わからない。ひょっとしたら、先生の使う部屋か……。なにかしら大事なものを置いているのか」
一階のキッチンや風呂を覗いたときにも感じたことだが、ここは、三人で泊まるには十分すぎるスペースが確保されていた。
団体グループの合宿でもできそうなほどに。
いくら都会から離れた孤島で電波が届かないといっても観光地とされているほどの場所であるなら、コテージとして誰かに貸すなどしてバカにならない維持費をおさえられるだろうに。
これだけの土地と建設物を【ときどき息抜きにくる別荘】として所持している。
あまりにも贅沢すぎる話だが、潔癖男らしい。
「人の気配を感じずに住めるのは最高だな」
これでコンビニまで徒歩圏内かつ、この家の中でインターネットさえ繋がるなら、暫く住みたい環境かもしれないなと与一は考えた。
「よる、ここでねるの?」
ベッドをみて少女が与一に尋ねる。
「多分な」
最奥の部屋のドアノブに手をかけた与一は、あることに気づく。
「どうしたの?」
「鍵がかかっている」
そこだけが、鍵穴つきの扉だったのだ。
「なんで?」
「わからない。ひょっとしたら、先生の使う部屋か……。なにかしら大事なものを置いているのか」