キミ観察日記
昼は庭でバーベキューをすることになった。
「準備よすぎです。手際だって」
「私は案外アウトドアが好きなのですよ、与一くん」
着々と進める男の前で、たいしてなにもできない与一。
わからないことはすぐに調べる与一だが、なにせここでは電波がない。
よってできることも限られている。
「初耳ですね」
「仕事を始めてから機会も減りましたが。学生時代は旅行もしていましたし」
「へえ。どちらに行かれたんですか」
「北欧やヨーロッパを。転々と」
「……海外」
網の上で焼けた肉や野菜を与一が少女の紙皿に入れてやる。
「とうもろこし!」
「熱いからゆっくりな」
「おいひい」
焼けるような真夏の日差しに体力を奪われてしまうが、木かげに入れば冷たい風が熱を冷ましてくれた。
「準備よすぎです。手際だって」
「私は案外アウトドアが好きなのですよ、与一くん」
着々と進める男の前で、たいしてなにもできない与一。
わからないことはすぐに調べる与一だが、なにせここでは電波がない。
よってできることも限られている。
「初耳ですね」
「仕事を始めてから機会も減りましたが。学生時代は旅行もしていましたし」
「へえ。どちらに行かれたんですか」
「北欧やヨーロッパを。転々と」
「……海外」
網の上で焼けた肉や野菜を与一が少女の紙皿に入れてやる。
「とうもろこし!」
「熱いからゆっくりな」
「おいひい」
焼けるような真夏の日差しに体力を奪われてしまうが、木かげに入れば冷たい風が熱を冷ましてくれた。