敏腕専務はウブな彼女を染め上げたい~イジワルな彼の甘い言いつけ~
「こんにちは。初めまして……だっけ?」
「は、はい。営業部の森次です。七岡さんのブログ、拝見しています」
「ほんと!? ありがとー!」
努めて平静に挨拶すると、彼女は無邪気に喜んだ。そして「慧子でいいわよ」と、気さくに言う。
美人かつ少女のような可愛らしさも持つ人で、人気があることがよくわかる。性格もサバサバしていてとても親しみやすく、真逆な自分と勝手に比べて落ち込んだ。
そんなことを知る由もない烏丸さんは、朗らかに笑っている。
「皆さんに来てもらえて嬉しいな。じゃあ、さっそく案内しますね」
混み合っている食堂に入っていく彼に、興味津々の慧子さんと、なんとも言えない顔をする私と生巳さんが続いて進んだ。
毎日、四百人以上の社員が利用しているこの食堂は、内装は観葉植物と木を使ったナチュラルなテイストで、ファミレスタイプのボックス席やお座敷もある。噂通りレストランさながらだ。
精算は混雑緩和のために社員証で行っているそうで、私たちには専用のカードが手渡された。
入ってすぐのデジタルサイネージには、今日のメニューが紹介されている。種類が豊富なメインや小鉢はどれも美味しそうで、迷った結果、デミグラスソースのオムライスにした。
「は、はい。営業部の森次です。七岡さんのブログ、拝見しています」
「ほんと!? ありがとー!」
努めて平静に挨拶すると、彼女は無邪気に喜んだ。そして「慧子でいいわよ」と、気さくに言う。
美人かつ少女のような可愛らしさも持つ人で、人気があることがよくわかる。性格もサバサバしていてとても親しみやすく、真逆な自分と勝手に比べて落ち込んだ。
そんなことを知る由もない烏丸さんは、朗らかに笑っている。
「皆さんに来てもらえて嬉しいな。じゃあ、さっそく案内しますね」
混み合っている食堂に入っていく彼に、興味津々の慧子さんと、なんとも言えない顔をする私と生巳さんが続いて進んだ。
毎日、四百人以上の社員が利用しているこの食堂は、内装は観葉植物と木を使ったナチュラルなテイストで、ファミレスタイプのボックス席やお座敷もある。噂通りレストランさながらだ。
精算は混雑緩和のために社員証で行っているそうで、私たちには専用のカードが手渡された。
入ってすぐのデジタルサイネージには、今日のメニューが紹介されている。種類が豊富なメインや小鉢はどれも美味しそうで、迷った結果、デミグラスソースのオムライスにした。