敏腕専務はウブな彼女を染め上げたい~イジワルな彼の甘い言いつけ~
烏丸さんって、さらっとこういうことを言えるタイプなんだな……ますますモテそう。
でも、この場の空気がなんとなく微妙になっている気がして、慌てて他の話題に変えることにした。
「あの、この小鉢ですが、鉄分豊富なもの、食物繊維が取れるもの、っていう感じで栄養素別のおかずに分けるのもよさそうですね」
思いつきで口にしてみると、生巳さんがわずかに目を丸くして頷く。
「確かに、それはいいアイデアです。今度会議で提案してみましょう」
いい反応をもらえて、ほっとした。生巳さんが笑みを向けてくれるだけで、すごく安心する。
しばし施設のメニュー提供について語る私たちに、慧子さんが感心したように言う。
「森次ちゃんって本当に真面目ね。こういうときも仕事を忘れなくてすごいわ」
「あなたも仕事のために来たのでは?」
すかさず生巳さんが茶々を入れると、彼女は得意げに腕組みをする。
「もちろんちゃんと参考にしてるわよ。頭の中ではレシピがひらめいてるんだから」
「嘘くさい……」
「なんだとー?」
歯に衣着せぬ生巳さんと、ノリのいい慧子さんのやり取りに、烏丸さんはクスクスと笑っている。心がもやもやしているのは、私だけ。
でも、この場の空気がなんとなく微妙になっている気がして、慌てて他の話題に変えることにした。
「あの、この小鉢ですが、鉄分豊富なもの、食物繊維が取れるもの、っていう感じで栄養素別のおかずに分けるのもよさそうですね」
思いつきで口にしてみると、生巳さんがわずかに目を丸くして頷く。
「確かに、それはいいアイデアです。今度会議で提案してみましょう」
いい反応をもらえて、ほっとした。生巳さんが笑みを向けてくれるだけで、すごく安心する。
しばし施設のメニュー提供について語る私たちに、慧子さんが感心したように言う。
「森次ちゃんって本当に真面目ね。こういうときも仕事を忘れなくてすごいわ」
「あなたも仕事のために来たのでは?」
すかさず生巳さんが茶々を入れると、彼女は得意げに腕組みをする。
「もちろんちゃんと参考にしてるわよ。頭の中ではレシピがひらめいてるんだから」
「嘘くさい……」
「なんだとー?」
歯に衣着せぬ生巳さんと、ノリのいい慧子さんのやり取りに、烏丸さんはクスクスと笑っている。心がもやもやしているのは、私だけ。