敏腕専務はウブな彼女を染め上げたい~イジワルな彼の甘い言いつけ~
「ちょっと、エイミー!」
「相談したほうがいいよ。だって、もし嘘がバレて強制帰還なんてことになったら、会社にとっても痛手だもん。カノちゃんは真面目に仕事して癒しも与えてくれる、営業部という名の森にひっそり咲いてるお花みたいな存在なんだから」
エイミーは、森次花乃という私の名前にかけてそんなことを言い、うふっと笑った。
いやいや、うまいこと言った!みたいな顔されても。〝ひっそり咲いてる〟の辺りだけは、私の地味さを表していて確かにうまいけれども。
微妙な表情をする私をよそに、彼女はガラス張りの社長室へとずんずん歩みを進める。そして、社長と秘書の有咲さんがいるのが見えるその中に、ノックをして堂々と入り込んだ。
「ボス、少々お時間よろしいですか? 折り入って相談が」
きりりとした調子で言うエイミーに、私はただくっついているだけ。デスクに座っている不破社長は整った顔をこちらに向け、クールに放つ。
「急ぎの用事なら手短に頼む。これから最愛の妻とランチデートなんだ」
「ただレストランに視察しに行くだけだから、気にしないでどうぞ」
デスクの前に立っていた有咲さんが笑顔で軽くあしらい、社長はややじとっとした視線を彼女に送る。エイミーは「また夫婦漫才やってるー」と言って、ケラケラと笑った。
「相談したほうがいいよ。だって、もし嘘がバレて強制帰還なんてことになったら、会社にとっても痛手だもん。カノちゃんは真面目に仕事して癒しも与えてくれる、営業部という名の森にひっそり咲いてるお花みたいな存在なんだから」
エイミーは、森次花乃という私の名前にかけてそんなことを言い、うふっと笑った。
いやいや、うまいこと言った!みたいな顔されても。〝ひっそり咲いてる〟の辺りだけは、私の地味さを表していて確かにうまいけれども。
微妙な表情をする私をよそに、彼女はガラス張りの社長室へとずんずん歩みを進める。そして、社長と秘書の有咲さんがいるのが見えるその中に、ノックをして堂々と入り込んだ。
「ボス、少々お時間よろしいですか? 折り入って相談が」
きりりとした調子で言うエイミーに、私はただくっついているだけ。デスクに座っている不破社長は整った顔をこちらに向け、クールに放つ。
「急ぎの用事なら手短に頼む。これから最愛の妻とランチデートなんだ」
「ただレストランに視察しに行くだけだから、気にしないでどうぞ」
デスクの前に立っていた有咲さんが笑顔で軽くあしらい、社長はややじとっとした視線を彼女に送る。エイミーは「また夫婦漫才やってるー」と言って、ケラケラと笑った。